受験を始めたばかりの再受験生にオススメの参考書・問題集(数学編)
社会人再受験生にオススメの数学の問題集とは・・・
物理編でも述べましたが、再受験生にとって重要なことは限られた時間の中で汎用性の高いものを周回するということです。そして受験の初期段階であれば難易度はそこまで高くないものがよいでしょう。
そこでオススメできるのが、カルキュール数学です。この問題集はⅠA、ⅡB、Ⅲという形で分かれています。このシリーズの特徴は計算問題をこなしながら基礎的な問題もこなせるということです。
今の高校生が使っている4STEPやサクシードと同じような立ち位置ですが、カルキュール数学の方が断然解説が丁寧です。
社会人再受験生に特にオススメのわけ
再受験生であれば、計算力が落ちていることが考えられます。また、基礎的な問題ですら解けなくなっているケースが多々あります。そのタイミングでチャート式などに手を出してしまうと時間だけをひたすらかけてあまり身に着いていないということが起こります。
このカルキュール数学シリーズの良いところは何といっても本の薄さと出題の秀逸さがあげられます。
いきなり、チャート式などの分厚いものをやろうと思うとめげてしまいますし、再受験生にとっては荒くてもよいのでとにかく一通りの範囲の学習を終えることが重要になります。
そういう人にとってこの問題集は非常に使い勝手が良いわけです。
やるべき時期は?どれくらいで終わる?
やるべき時期としては受験を始めて間もないころがよいでしょう。受験の中盤にやるようなものではないかと思います。
1冊の目安としては1日1時間かけて1か月もあれば終わるかと思います。受験で数学をメインで使って覚えている人であれば2週間程度でも終わると思います。
まとめ
今回取り上げた問題集は「カルキュール数学」でした。
計算問題と基礎の確認を行うにはベストな問題集といえます。
本格的な問題集に取り組む前の準備として使うことをお勧めします。
解説も比較的丁寧ですし薄いですので周回もしやすいかと思います。ご活用ください。
また、先日あげた物理編のリンクも貼っておきますのでぜひともお読みください!
受験を始めたばかりの再受験生に特におすすめの参考書・問題集(物理編)・・・
社会人再受験生にオススメの問題集とは・・・
物理でいえば、オススメできる問題集は重問や良問、名問、難系、新物理入門演習などたくさんあるが、受験勉強初期の段階でなかなか取り組みにくいものだったりします。
理科であれば遅めの時期に開始しても間に合うのであまりヘビーなものを使いたくないという方もいるかと思われます。
私が特に理科系の問題集で重要にしているのは、解説が手厚いもので汎用性の高いものです。最小の問題演習量で最大の効果を発揮するにはこのような基準になります。
周回しやすい教材でまずは網羅的に学習をしてしまった方が結果的に理科は点数が出やすい場合が多いです。
そこで、全体的にどこが抜けているのかを確認するためにオススメできる問題集が駿台から出ている「短期攻略センター物理」です。
社会人再受験生に特にオススメのわけ
私はだいたいの問題集をスキャンしてPDF化しiPadに入れています。こうすることで電車のなかでもかなり勉強効率が上がります。
スキャンは会社のコピー機などでやってみてください。
短期攻略センター物理の場合は分野ごとに整理されており、大問1つあたりおおよそ10分程度で解き終わるような問題がほとんどです。ぶつ切りになってしまう時間でも効果的に学習ができるようになっています。
また、難易度も基礎的でそれぞれの分野で絶対に知っておかなければいけない事項が含まれた問題が取り上げられているので効果的に学習を行うことができます。
また、各分野の重要事項は解説とは別に整理されているので知識の整理がつきやすい設計になっています。
やるべき時期は?どれくらいで終わる?
この問題集自体1日1テーマ扱うことで1か月で仕上がるように作られています。1テーマにかかる時間は40分から1時間半程度となるでしょう。もちろん、理解度など個人差があります。
社会人再受験生の場合は、毎日物理だけでこれだけ時間を割くのが厳しいでしょうから、完成に2か月はかかると思った方がよいかもしれません。
ある程度物理を演習してきた方であれば特に苦手な部分はこちらの問題集で演習して、残りの部分は他の問題集を取り組むといった方法でもよいかもしれません。
これに取り組む時期は夏か夏終わりくらいのタイミングでもよいでしょうし、センター前にざっと解き進めてもよいでしょう。
個人的には夏終わりくらいに物理の本格的な演習に取り掛かる前に取り組むくらいの方が効果は発揮できると思います。
まとめ
今回取り上げた問題集は「短期攻略センター物理」でした。
分野ごとにぶつ切りの時間で学習するにはもってこいの問題集でした。
社会人の方にとっては完成に2か月程度かかってしまうので、苦手なところから取り組むことをお勧め致します。
また、抜けている知識の確認にもばっちりの問題集なので、本格的な2次試験対策に取り組む前に取り組まれてみてはいかがでしょうか。
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人に教えるつもりで学ぶ
最も身につく勉強法とは・・・
それは人に教えることです。実際、そう都合よく誰か捕まえられるわけではありませんので、人に教えるように学ぶということが大切になってきます。
解答を見るときも、なぜそうなるのかをどうしてこのような記述をしているのかを考えながら読まなければいけません。
ホワイトボードを使って一人授業・・・?
私は壁に張るタイプのホワイトボードやノート型のホワイトボードを用いて、一人授業を行うことが多くありました。
もちろん、外ではできないので家でやることになります。
このとき、基本的には自分が既にやった問題で特に定着が悪いと思われる問題を一人で授業します。
問題を見て、どこを重点的に解説するのか、目の前に生徒がいると想像しながら授業を行います。そうすることで自然と自分の中で解答の整理がついていきます。また、詰まってしますと心理的に焦りが出てくるので記憶にも残りやすくなります。
ただ、毎回毎回そのような勉強をすることはできないので、たまの刺激として行うとよいでしょう。
(番外編)歌にしながら覚える
先日紹介した和田先生のご著書のなかで、右脳で記憶をするという方法に触れたものがあります。論理的な思考を司るのは左脳と言われていますが、人間の右脳は左脳の10倍の記憶力がある考えられているそうです。
右脳を刺激する勉強法として歌にして覚えるというものを私は実践してみました。ハードロックが好きなので、好きなナンバーに乗せて覚えたいものを適当に歌っていました。記憶には定着するのですが、ただ問題があります。
家で歌うと近所迷惑になるのです(笑)
壁ドンされたこともあるのでそれ以来行っていませんが、できる方は実践してみてもよいかもしれないですね!
仕事はやめる?やめない?
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再受験生は仕事をやめるべきなのか?
仕事をしながらうまくいくほど甘くない。このような意見を目にすることは非常に多いのが現状です。しかし、本当にそうなのでしょうか。
再受験を決意される方の状況は様々ですが、大きく分けると2つになります。働かないと生きていけないか、働かなくても生きていけるかです。
支えてくれる親やパートナーがいる、潤沢に預貯金がある場合は仕事をしていなくても生きていくことは可能でしょう。しかし、そうでない場合働かざるを得ません。これだけで決めてしまうことも多いと思いますが、私はこれだけで判断してしまうのは危険だと思っています。
仕事をするというのは、金銭的な面だけでなく、精神面に与える影響も非常に大きいと思います。その影響はストレスであったりマイナスなものが考えられるかもしれませんが、少しプラスの部分に目を向けてみましょう。
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時間を有効に使うこと
再受験生に限らず、部活や習い事をやっている生徒にも同様のことが言えますが、「時間の確保」=「勉強時間の確保」になるわけではありません。
仕事をしていないことで生まれる時間的な余裕は、時として無駄な時間をかけてしまうことに繋がってしまいます。
実際に仕事をしているときも同じことが言えます。例えば、普段なら2時間もあれば作れる程度のプレゼンを作成しないといけないときに残り4時間あったらどうでしょうか。おそらく、細部にもこだわり、ああでもないこうでもないと試行錯誤するのではないでしょうか。では、逆に1時間しかなかったらどうでしょうか。頭をフル回転させて最低限必要な情報から盛り込んでいくのではありませんか?
勉強もこれに似ている部分があります。物事の本質を捉えることであらゆる問題に応用が利くことが多くあります。このとき、機微な情報の整理に時間を割くことはしないでしょう。人間はこのようなとき、自然と優先順位をつけて優先順位の高いものから処理をしていきます。しかし、時間が潤沢にあると優先順位ではなく目についたところから処理をしていきます。これにより時間の無駄が生まれてしまいます。
逆に仕事をしていることで、「限られた時間の中で最高のパフォーマンス」が出せるようにしやすい環境が整います。
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社会に認められているという感覚
仕事をすることでお金を稼ぐのはもちろんなのですが、きちんと社会人としての帰属集団をもっていることになります。
仕事をやめて受験だけに打ち込むというのはかなり孤独なことです。
しかも、残念ながらまだ日本では再受験に関しては寛容とは言えません。これは大学側ももちろんですが、世論もそうです。
再受験をされる方のなかには仕事をやめることで嫌がらせにも近いようなことをされた方もいらっしゃいます。やはり、きちんと自分で稼いで税金を払うことが社会人として認められてるという感覚を生み、安心して勉強に励むこともできます。
再受験によって精神を病んでしまったらもう勉強どころではなくなってしまいます。健全な魂を保つためにも多くの再受験生には働きながら続けることをお勧めしております。
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背水の陣は敷かないこと
前で述べたことと似てますが、受験生のなかには仕事もやめてしまってお金もなく受かるしかないような状況に追い込む方もいます。自分を追い込んで追い込んで鍛えられるというのは確かにそうですが、少し前時代的な感覚を受けてしまいます。筋トレでもなんでも闇雲に追い込めばいいわけではありません。効果的に適切なタイミングで追い込むことが必要なのです。背水の陣を敷いてしまうと、常に追い込まれた状態になり、精神的な負担がかかり結局勉強のパフォーマンスが落ちてしまいます。
実際に私もこの状態になったことがあります。最終的によく眠れなくなり、そのせいで頭痛がひどくなり勉強もできないほど頭痛がひどくなりました。その結果薬に頼らざるを得ない状況になりました(もちろん処方薬です)。
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退職ではなく、まずは転職を
仕事による一日の拘束時間が十数時間にも上ってしまうとさすがに受験勉強どころではなくなってしまいます。受験勉強をするのであれば、多少給料が減っても拘束時間の少ない部署に異動を願い出ることや拘束時間、残業時間の少ないところへの転職をお勧め致します。特段の事情がなければ、食いつないでいけるだけの資金があれば十分ですから余剰資金を確保しようと思わずに、拘束時間と肉体的な疲労の少ないところを探して転職をしましょう。
再受験生の参考書の選び方
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再受験生がやりがちなこと・・・
医学部や他学部に問わず再受験生がやりがちなことは最初の受験から月日が経っている方ほど、参考書選び、勉強計画に時間をかけすぎてしまうことです。
参考書選びにどれだけ時間をかけても勉強計画をいくら練っても、実際の点数が伸びるわけではありません。
しかし、点数を効率よく伸ばすにはきちんと選んで勉強計画を立てることが必要になってきます。このようなアンビバレントな感情を抱く方が非常に多いはずです。
そこで、参考書選び、勉強計画を立てる時間を少しでも減らすためにお役に立てればと思いこのブログを開設いたしました。
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勉強時間にあった参考書を!
医学部再受験を行う人は、大学を卒業するタイミングで受けなおすといった若い方から40代、50代といった仕事に追われてしまう年代の方まで千差万別です。
特に仕事をしている方にとって勉強時間の確保は一番重要になってきます。
巷で溢れている医学部受験の指南書はそもそも現役生・浪人生を対象としたものがほとんどであったり、再受験生用であっても個人の一体験からまとめられたものであったりします。そこで、こちらでは私の長年の指導経験と体験に基づいたものを書き連ねていこうと思います。
さて、再受験生のなかには1日の勉強時間が10時間ほど確保できる方もいれば、1日2,3時間が精一杯方もいらっしゃるでしょう。また、当然初めの学力にも違いがあるわけですから、これをやればいいというような王道のものはなくなってきます。
したがって、まずはきちんと勉強時間に見合った参考書を選ぶようにすべきです。
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勉強法は効率的に学習できる方法を
大学を卒業されている方だと特に学問というのは自分のアタマで思考してなんぼだと考えている方も多いでしょう。
しかし、こと再受験生にそれは大きなタイムロスに繋がります。
大学受験においては効率学習して対策をすることが重要です。詳しい学問は大学に入った後にやりましょう。大学に入らないことには仕方がありませんので、そういうことは受かってから考えるようにしましょう。
その際に、効率よく学習している人の勉強法を取り入れましょう。
私がオススメするのは和田秀樹先生のご著書「新・受験勉強入門(合格ガイダンス)新装改訂版 」です。
和田秀樹先生は灘高から東大理IIIに進学された受験界ではこれ以上にないほどの経歴をお持ちの方です。この経歴を見ると、天才的な勉強をして受かったのかを思ってしまいますが、そのご著書のなかで述べられている勉強法は科学的かつ誰でも実践できるものばかりです。
あまり勉強法の本ばかり読み漁っても仕方ありませんが、1冊読むだけでだいぶ姿勢が変わってくるかと思います。
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まとめ
再受験生が気を付けるべきポイントは参考書選び、勉強計画の作成に時間をかけすぎないこと。自分が確保できる時間に応じて参考書を選ぶこと。正しく効率の良い勉強法を身に着けること。
これらを特に意識をするようにしておくとよいでしょう。